エイブルアート仲間たち

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神戸ビエンナーレ2007

エイブル・アート『仲間たち』      

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仲間たち

エイブルアート > 仲間たち

更新日 2011-10-13 | 作成日 2008-02-25

基本計画書

エイブル・アート『仲間たち』

アートが人と人、人と社会、人と自然の新しい関係を創出する。障害のある人たちのアートを「エイブル・アート/可能性の芸術」としてとらえ、芸術の輪=『仲間たち』が、生きるエネルギーやこころの豊かさへのムーブメントにつながり、次代への『架け橋』になる。神戸ビエンナーレ2007の会場にエイブル・アートがムーブメントの一つのコアとなり、大きな「出合い」の場を設える。

(1) 作品展示

国内外の作家のエイブル・アート作品を個展形式に展示することで作者の持つエネルギーが見る人たちに人間としての生き方に深い感動を与える。約3週間ずつ併せて4人

前期 10/6~10/28

ケネット・ラスモズン(デンマーク) 深田隆(神戸)  日當学(根室)

後期 10/29~11/25

加勢剛(福岡)

(2) 公募作品展 「ゆうびん・げいじゅつ(Yubin Geijutsu)」

郵便は世界共通の形式である。最も簡易に応募できる「郵便はがき」に絵を描いた作品を広く募集し、展示する。世界からの小さな作品の中に文化の違いを再発見すると同時に、同じ人類である事を共有する。

テーマ「すてきなじぶんの顔。じぶんの顔として描かれたもの。」

(3) ワークショップ 「仲間たち」

障がい者をはじめアーチストや子どもたちといっしょに色々な素材を使用して表現の可能性を研鑽する。作品の一部を展示する。

期日 会期中毎日曜日  10/7・21・28 11/4・11・18 午後1時~
場所 野外広場的なところ 
参加人数 約20名

(4)フォーラム 『表現できる幸せ』 

「描く」という表現の大切さを色々な立場の方々から、身近な事柄としてソフトの面からとハードの面から考えてみる。

期日:10月14日 午後2時~ 海洋博物館ホール

パネラー:元永定正(現代美術家)/大槻和浩(特別支援学校教諭)/松浦三葉留(障害児の母)/石倉泰三(共同作業所主宰)
コーディネーター:津田英二(神戸大学)

(5)野外展示「アートする小さなヒーロー -なかよし学級の仲間たち-」

会場であるコンテナの外壁かその周辺に神戸市立小学校の「なかよし学級」133名の生徒が描いたものを飾る。   

「神戸ビエンナーレ2007」は神戸で行われる初めての総合芸術祭で、総合テーマは「出会い」~人・まち・芸術。

日時は2007年10月6日(土)から11月25日(日)まで。
場所は神戸港に隣接している神戸メリケンパークの特設会場です。展示会場は港町神戸らしく輸送用コンテナで構成され、それぞれのコンテナには色々な芸術が展示される。
エイブル・アート『仲間たち』も一つの分野です。

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作品展示

作品の持つエネルギー。それは作品の作者がもっと生きたい、自分の思いを真摯に表現したいという熱意です。そのエネルギーは観る人たちに人間としての忘れかけていた(らしさ)をほうふつさせ、人々の心に新たな感動を与えます。

ケネット ラスモズン(デンマーク)

ケネット ラスモズンは、デンマークのユトランド半島のラナス市にあるBIFROST養護美術学校に所属し7年になります。そしてケネットは、デンマーク第2の都市オーフスのシェルターホームズ(身障者養護施設)で生活しています。
彼の日常は月曜日から金曜日9時から2時半まで学校で制作し、施設に帰ってからもスーパの袋を細く切り糸代わりにし大きな立体作品を編み制作しています。24時間アートに生きるパワフルな人物です。また彼は政治や日常の様々な事に興味を持ちいつも自分の意見を持っています。また彼は彼独特の不思議な詩の世界を持ち、不思議な詩や文字が、そして時に政治に対する意見などが作品の中に表れます。日常の全てがアートと繋がっているパワフルな人物です。

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BIFROST養護美術学校
デンマークのユトランド半島のラナス市に障害のある人の為のアートスクール、BIFROST養護美術学校があります。国と県が支える教育組織の1つで15人の生徒と3人の先生で活動し13年になります。

深田 隆(神戸)

深田隆の片山工房での活動は2003年度からであり、彼の表現手法である頭筆法(頭に筆をつける)は、パソコンのキーを押す動作からヒントを得ている。
「絵や書を描く事は、空が飛べ、爽快な気持ちになる」と語る深田の自由な精神と豊かな感受性は表現に結びついている。それはデッサン画、書、油絵、詩など表現の幅が広いことである。いつも前向きに適切なカデゴリを求める深田自身の探求心と誠実さの現れである。
一枚の絵を仕上げるまでのゆっくりとした時間の中に秘められた表現の思いは、我慢強さが根源となっている。しかし深田の表情はいつも爽やかなのである。

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片山工房(神戸市)
2003年から障害のある方の自己表現(創作活動)をメンバー(利用者)
と共に考え、自己決定を尊重し、探求・発信する場として活動を始める。母体は福祉作業所・神戸市を拠点にし現在メンバー20名。

日當 学(根室)

日當学は1977年北海道根室市生まれ、1993年から北海道の剣淵町にある福祉施設剣淵北の杜舎にて暮らしている。1996年からアトリエCooで創作活動を行うようになり、粘土制作は、平面的な小型の面から粘土を紐状にして積んでいく方法で立体的な作品を制作しはじめ、2002年から高さに対しての意識を持つようになり、一方積みあげていく粘土の紐を作る助手として、施設で共に暮らす中谷修が手伝うようになったことも大きく影響している。彼とのコンビネーションによって創作スピードは格段に速くなり、約2~3時間であっという間に170センチもの大きな造形を造り上げることができる。
出来上がった造形の雰囲気に合わせて、目、鼻、口、耳と、付けていく。特徴的なのは鼻の作りで、団子状の粘土2つを浮かせて並べて小鼻を表現している。顔が出来てくると、彼は作品に話しかけたり、周囲の人に紹介して回っている。その時点で、作品に魂が入り込むのか、日當学の横に並ぶ作品は、友人のように見えてならない。素焼き後の着色においても、しばしば作品に話しかけており、作品への愛情が伝わってくる。
今後も日當学の友人たちが増えつづけていくのがなんとも楽しみである。

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アトリエCoo 
1996年、施設で暮らす方たちの創作活動の拠点として、剣淵町内に古い民家を借りアトリエとする。現在8名が月2回アトリエを使用している。

加勢 剛(福岡)

福岡生まれの加勢 剛は「工房まる」開所時からのメンバーで、2002年頃から絵画制作に取り組むようになりました。彼が絵を描いた理由は「人に認められたい」というようなとても素直な気持ちです。それを原動力にやがて彼独自の魅力が表れてきました。建物の絵や風景画には、そこにいる彼の姿が想像できます。また絵にはない建物の中もイメージできるのです。それは、筋ジストロフィーという難病で行動が限られた生活を送っていましたが、いつも心の中では自由な旅をして、見たもの感じたことが表現されているからだと思うのです。2006年5月に彼は亡くなりました(享年27才)が、描かれた絵一つ一つが今も彼の存在を示し、そして関わった人々の記憶の中で生き続けています。

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福祉作業所「工房まる」(福岡)
1997年4月開所。身体・知的に障害のある19名が利用して いる。「仕事・生活・ケア」の3つの視点でサポートしながら、 一人ひとりの個性や役割を見出していく場として活動しています。

公募作品展 

「ゆうびん・げいじゅつ(Yubin Geijutsu)」

世界中のはがきの「仲間たち約1300人がここビエンナーレの会場に集まってきました。

(趣旨・目的) 

地形も気候も生活様式も異なる人たちが一つの地球上に生きている。私たち人間は感じた事を表現する手段を持っているし、その行為を喜びとしている。いろいろな思いを様々な形で表現されたアートが持つ自由さは「豊かさ」を教えてくれる。豊満な情報社会に私たちは生きる基準を迷走してしまい普遍性を問われている現在、アートの持つ底力がその救世主となる。
様々な環境に生活している人々からの発信されたアートは、一同に展示することで、たとえ個々の力が小さく弱くても大きなうねりとなって、人々に「人間であること」そして「生きること」のすばらしさを教えてくれる。
この度開催される神戸ビエンナーレ2007の会場に多くの障害ある人々の作品を展示し、多くの人々に鑑賞してもらい新たな出会いの場を提供する。

(内容)

日本を含めて世界中から障害のある人たちに「思い」を絵で表現してもらい、神戸ビエンナーレの会場に一同に展示する。
公募方法は、世界共通の形式であり、しかも誰もが郵便ポストに投函するだけ確実に発信できるシステム、もっとも簡易でしかも安価で郵送できる「郵便はがき」を画面とした作品を公募する。このことは多くの『仲間たち』が参加でき、アートとアート、アートと人そして社会の大きな出会いの場となる。
世界中からテーマである色々な自画像が参加することで、人間であることの共有と文化の違いが再確認できる。
出品者全員に記念の参加賞として出品作品写真入りのオリジナルカードをプレゼントする。

(テーマ)

すてきなじぶんの顔。じぶんの顔として描かれたもの。
鏡の中の自分の顔。まぶたに残っている顔。好きな自分の顔。自分の顔のイメージ。等など、顔を表現することを第一に考え、結果として絵がいわゆる顔の形でなくても良い。

(応募資格)

障害のある人たち。国籍年齢などは問わない

(応募サイズ)

郵便はがき

(締め切り)

2007年7月31日
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ワークショップ

「仲間たち」

趣旨 私たちは自分の思いの「表現」する中で、その適切な可能性をいつも検索している。
きっと、自分の思いと表現されたモノが一致したときすばらしい作品となり、表現した本人もすばらしい感動を得、それは次への活動のきっかけとなり、希望と自信につながる事でしょう。色々な素材、表現の手段、色々な文化を体験すればするほど人間としての豊かさが増幅するのは当然であり、またビエンナーレという機を通じて多くの人々と接することで自分自身を確かめる事が出来る「出合い」がある。
内容 会期中毎日曜日ごとに色々な分野のエキスパートによるワークショップを開催。
作品の一部を展示すると共に、ワークショップの様子をスライドなどで表示。
期日 10月/7日(日)・21日(日)・28日(日)   
11月/4日(日)・11日(日)・18日(日)
時間 13:00~15:00
場所 コンテナ会場近くの野外広場的なところ。内容によってはコンテナ内
参加資格 障害のある人たち
参加賞  版画カード

日程

10月7日 プチプチに絵をかこう  (参加人数20名)

講師:大槻和浩(画家)

21日 どろ団子をつくろう   (参加人数20名)

講師:三上憲一(片山工房)

28日 コンテナツアー(アートインコンテナ展の写真を撮ろう)

(参加人数各10名 ①13時~   ②16時~

11月4日 花を表現してみよう   (参加人数20名)

講師:福永祥子(詩人)

11日 宇宙のこえ       (参加人数15名)

講師:沼田里衣(中国短期大学講師・音楽療法士)

18日 影絵にチャレンジ    (参加人数10名)

講師:宮崎みよし(造形作家)

フォーラム 

「表現できる幸せ」

趣旨・目的:

人々が地球上に誕生して以来、見たり聞いたりした感動の表現として色々な方法で表示されている。そのメッセージこそが人間として最大の幸せの行為なのである。たとえどんな名画や名曲でも意思の表現伝達という視線においては一人間としてまったく私たちと同じラインと考えられる。
幼年児や高齢者の人たち、そして障害のある人たちはいろいろな点において力が弱く、彼ら自身の感動を正確に表現し伝達する為に莫大なエネルギーが必要としている。私たちがその僅かなメッセージを一人の人間として受け入れることが出来る社会こそが地球人としての人間社会と成り得るのである。
今回、神戸ビエンナーレ2007-エイブル・アート『仲間たち』-開催を機に私たちは、障害のある人たちに焦点をあわせ、彼らに小さくてもいいから自分の思いを表現できる場が設定出来ているのか、またそれを受け止める体制を持ち合わせているのか等など、取り巻く環境を考え直し次へつなげたい。

パネラー:元永定正〈現代美術家〉
大槻和浩〈特別支援学校教諭〉
松浦三葉留(障害児の母)
石倉泰三(共同作業所くららべーかりー主宰)
コーディネーター:津田英二〈神戸大学〉

日時:2007年10月 14日〈日〉午後2時から
場所:神戸海洋博物館ホール〈200名〉
参加希望の方は9月31日(日)までに返送先参加人数をご記入の上
往復はがきでお申し込みください。
申し込み先:650-0022中央区元町通6-5-8松尾ビル43
『仲間たち』実行委員会

野外展示

「アートする小さなヒーロー ―なかよし学級の仲間-」

〈趣旨・目的〉

 神戸市立の小学校にあるなかよし学級(特別支援学級)の児童の作品を展示する。小学生という感受性豊かな年代に、アートを通じてなかよし学級の仲間たちのチカラを認め合い、仲間の輪を広げ、つなぐことの重要性を見出す。

〈内容〉

アメーバー状にカットしたベニヤ板に描く。
ビエンナーレ会場・エイブルアートコンテナ館の外壁面に展示する。

〈参加賞〉

缶バッチ

〈制作方法〉

希望する学校単位での制作 (133名の参加者)
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参加校

六甲アイランド小・本山第三小・福池小・成徳小・高羽小・雲中小・なぎさ小・明親小・真陽小・池田小・筑紫が丘小・有野台小・鹿の子台小・唐櫃小・藤原台小・西須磨小・花谷小・南落合小・竜が台小・妙法寺小・福田小・小束山小・東舞子小・垂水小・西脇小・多聞南小・霞ヶ丘小・神陵台小・千代が丘小・多聞台小・井吹西小・岩岡小・井吹東小・樫野台小
アートが人と人、人と社会、人と自然の新しい関係を創出する。障害のある人たちのアートを「エイブル・アート/可能性の芸術」としてとらえ、芸術の輪=『仲間たち』が、生きるエネルギーやこころの豊かさへのムーブメントにつながり、次代への『架け橋』になる。神戸ビエンナーレ2007の会場にエイブル・アートがムーブメントの一つのコアとなり、大きな「出合い」の場を設えます。

賛同募金

神戸ビエンナーレ2007の会場にみんなで創る『仲間たち』のお城!

 地球人として「・・らしく」生きる中で、障害のある人たちの「出合い」の場が自由に創造できる場、表現できる場につなげる為、神戸ビエンナーレを機に多くの人々と考え育てたいとコンテナ館「仲間たち王国」を設立します。
 王国には『仲間たち』誰でも入れますが、主体性というパスポートが必要です。みんなで創る王国の趣旨に沿って自分の得意なエリアを充分発揮することを条件とします。例えば腕自慢、知恵袋、などなどです。理想は理想で楽しいのですが、現実に戻り今回のビエンナーレ仲間たち王国の築城には資金(少々大袈裟)や品物、専門的な知識が必要です。
『仲間たち王国賛同募金』を募集しています。一口1200円です。かわいいエコバッグ「すいか泥棒」を差し上げます。(赤・青・緑・黄・橙の5色があります)sanpule2.jpgsanpule1.jpg

 皆様からいただいた賛同金は、王国設立のためのペンキ代、照明器具代、プロジェクターなどの機材代に活用します。腕自慢の人はペンキ屋さん、電気屋さんになってください。またペンキなど物品も歓迎です。
 「仲間たち王国」が、吹く風を感じ、時には涙を流す感情ある人として、その豊かな感性を表現し発表の場として、また訪れる人にとって人間らしさを考え直す場でありたいとかんがえております。

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『仲間たち』実行委員会
特定非営利活動法人リ・フォープ
          2007.8

『仲間たち王国賛同募金』お申し込み方法

郵便振替・払込用紙に下記の事柄をご記入の上お申し込みください。

  • 口座番号:00960-5-179376
  • 加入者氏名:特定非営利活動法人 リ・フォープ
  • 通信欄:申し込み口数  「すいか泥棒」希望色
  • 依頼人欄:住所/氏名/連絡先電話番号(他に流用しません)

問い合わせ

  NPO リ・フォープ
TEL.078-366-0536
FAX.078-366-0756
E-mail info@riwfoap.com

主催:神戸ビエンナーレ2007組織委員会・神戸市
企画:『仲間たち』実行委員会
協力:特定非営利活動法人リ・フォープ・片山工房・BIFROST養護美術学校・財団法人たんぽぽの家・近畿労働金庫
協賛:住友ゴム工業株式会社・関西ペイント販売株式会社神戸営業所・ターナー色彩株式会社・仲間たち応援団(個人サポーター)

『仲間たち』実行委員会事務局  神戸市中央区元町通6丁目5-8松尾ビル43
Tel 078-366-0536  Fax 078-366-0756